2015年9月8日火曜日

コンシェルジュは魔法使い?

全米オープンテニスですが、圭錦織選手が負けてしまった今でもばっちり観戦中です。
(合宿中に決着ついておった。。。)
個人的には久しぶりにフェデラーが優勝したところを見たい・・・!

どうも、錦織じゃないKです。


ナダルも負けてしまって、確かに番狂わせがあるから面白いんですけど、あ〜それでもやっぱりジョコビッチとフェデラーには残って欲しいっす。
・・・マレーは??w


 (゜゜)(゜゜)(゜゜)



さて、今回も前回に引き続き本の話です。
いずれもKindleで買ったので、ちょと写真らしい写真はないのですが・・・

コンシェルジュという仕事

先日、というかだいぶ前なのですが、NHKのプロフェッショナルで紹介されていた方で私と同じ「佳(けい)」さん、という方がいまして。

そういう縁というか共通点もあって、調べてみると書籍が出てたので読んでみました。



阿部佳さん、はホテルのコンシェルジュの方で、今は六本木にある某ホテルにお勤めです。
昨今、コンシェルジュという言葉が珍しくなくなりましたが、この「わたしはコンシェルジュ」が出版された頃はまだ世の中に知られる職業ではなかったようです。
(※2001年に刊行されたものを文庫化している為。)

十数年を経て出版されたのが、もうひとつの「ホスピタリティのプロを目指すあなたへ」です。


わたしはコンシェルジュ

一冊目の「わたしはコンシェルジュ」は、彼女が横浜のホテルにお勤めだった時に書かれていて、後者ホスピタリティのプロを目指す〜の方はつい最近出版されたばかりです。

コンシェルジュの基本姿勢として
「お客様の言うことが"普通"かどうかは問題にしない」というのが、コンシェルジュの基本姿勢
と書かれていて、明らかに(法的に)間違っているというようなことが無ければ、とりあえずはそれがそのお客様の正義なのだからまずはその方と同じ方向を向くのが最初なのかな、と。
自分は別の意見があってもいいと思うのです。ただし、それはそのお客様には恐らく関係ないし、お客様にはその人自身の正義があるわけです。

それを思うと、いろんなものさしに合わせられるモノを自分の中で持っている必要があり、様々な事柄に対して想像力を働かせる、いろんなことに好奇心を持って思いを馳せることが大事ですよね。


他に「なるほどな」と思ったこととして二つ。

良い演出をしなければ、いい役者にはなれません。
(中略)それは決して「誠実っぽく見せる」ということではありません。心からの本気の"誠実さ"を、しっかりとお客様に感じ取っていただけるように工夫するということです。

誠実に接しよう、とする時点で、(何も心がけないよりはいいのかもしれませんが)真の誠実さではないわけですよね。
反対に、誠実に接してるつもりなのにそれが伝わらない場合、何かが足りない場合がある。所作に問題があるのか、言葉遣いという点において"演出"が必要なのか...

与えられた役をどう調理するか、それは自分自身で考えるしか無い。(演劇においては演出家がいますが、そうではなく)
ここに、接客という仕事の工夫のし甲斐があるような気がします。あるいは仕事だけじゃなく、ただ人と接するときにもそうですね。


もうひとつ。
コンシェルジュはサービスのプロですから、アマチュアの雰囲気が漂う行為は喜ばれないのです。
これもやっぱり演出とかに関わるのかもしれませんが、具体的な例として、
(コンシェルジュの場合だと)お客様の前でイエローページを開くのもご法度。何故ってアマチュア臭漂うから。

正直、ただ仕事をこなすという一点だけで言うと、プロじゃなくてもすごい人っています。
ただ、決定的に何かが違う、なんだろうと思ったら、細かい所作とか、それこそさっきの"演出"とか、要は魅せ方(見せ方)でしょうか。
ただ立ってるだけでも「あ、この人すごいかも」みたいなオーラを醸し出せる人からは、アマチュアの雰囲気はないでしょう。

仕事そのものだけじゃなくて、トータルでの見せ方を考える必要があるなと学んだのであった...



「おもてなし」のプロになるには?

2冊めの「ホスピタリティのプロを目指すあなたへ」。

こちらは、こういう風に聞かれたらこう返してみては如何でしょうか、というようなわりかし実践的な意味合いが強いような印象ですが、そういった切り返し、というか言い換えっていうのは何も仕事じゃなくても私生活でも出来る人って素敵だなあと思うんですよね。
それを思うと、接客の仕事をされてない方でも一読の価値はあるのかな?と。


それこそ
コンシェルジュは余暇に使うお金が結構かかりますが、それは自己投資と考えて楽しめる。そう思える人が本物のコンシェルジュになっていきます。
という記述があります。
というのは、コンシェルジュの方たちお仕事に活かすべく休みの日に積極的に美術館やコンサート等外に出かけて情報収集をされるようです。
その際に、当然時間も取られますがお金だって取られる。

ただ、それをその後仕事に活かせるんであれば、しっかり働くために遊ぶってことだから良いのでは、って私は思うんですね。
・・・あれ?コンシェルジュ向いてる?(そうじゃない)


私達演奏家も、演奏の仕事の質をどうやって上げるかっていうのを考えると、練習は当たり前ですがそれ以外にも良い音楽を聞き、芸術に触れ、・・・っていうのは大事だと思うんです。
しっかり働く為にしっかり遊ぶこと。


そこのアソビの部分も楽しめるかどうか。
それを仕事に還せるかどうか。


「あ〜〜お金ないな〜」って結構言っちゃうんですが、それを犠牲、と取るのか投資、と取るのか。

積極的に投資をして、自分を高めていきたいものです。


読んでみて思ったのは、誰かを喜ばせたければ自分が喜んでいる体験を増やすこと、
誰かを楽しませたいなら自分自身が人一倍楽しむこと。
こうした体験を増やして、自分がやってもらって嬉しいなってことを他の人にかえせれば、それが良いおもてなしになるのかしら、なんて。


ただし、両方の著書で、阿部さんがよかれと思って言ったことが逆にお客様を怒らせてしまった、という原体験を紹介しています。これ、注意ですよね。

自分が「これやったら(言ったら)喜んでもらえるだろう」というのは、時としてひとりよがりな思い込みである場合もあるわけで、結局のところケースバイケース。
どのぐらい相手と同じ方向を一緒に見れるかどうか、ということにホスピタリティのプロになるコツが隠れてるのだろうか...


んー!結局難しいじゃん!!!


そのへんの見極めは、仕事だけじゃなく日頃の私生活なんかでも磨けると思うので、ぜひとも磨いていきたいところ。

そして一人の人間として周りの人を助けられる/喜ばせる人になりたいものです。



ということで、2回にわたって最近読んだ本を紹介してみました。
それにしても、佳だけでケイさんってまだ出会ったことがないので、お会いしたことこそないもののビックリでした。


以上、Keiはドイツ語圏に行くと「カイ」という発音になるらしい。
Kでした。

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